第5話 棋道部

今日はみくの部活についていった。
名前は棋道部というらしいが、実情は・・・と聞いている。
果たしてどんなところなのやら。

校舎最上階の一番スミ。妙に奥まったところにその部室は存在した。
みくに続いて入室すると、すぐ右手の壁に巨大な碁盤が。
本来はマグネットで碁石をつけて棋譜を再現・・・するために設置されていたようだ。

そのときは、たまたま、偶然、碁石で「うぐぅ」とでかでかと記されていたが。

窓際にはCCさくら全巻。棚の上には攻略本に混じって将棋の解説書。(逆ではない)

素敵な部室でした。

そんな折、
「そういえば先輩、PCで出来る将棋のソフトってあります?」
部室とは裏腹に聞こえてきた、1年生の棋道部らしい質問。
「ん。 ブルゲ的脱衣将棋!」
質問とは裏腹に聞こえてきた、3年生の・・・らしい回答。
「いや、脱衣とかそういうのじゃなくて・・・」
「ブルゲ的脱衣将棋!!」
エロゲーじゃないのでありませんか?」
「・・・お前、入る部活間違えたか?」

素敵な部員でした。

季節はもう秋も半ば。
そして俺たちにも、少しずつ変化が訪れ始めていた。