再録・kickstartの概要

kickstart(キックスタート)は、Redhat系列のLinuxを自動インストールする手法。
やり方次第ではエンターキー一発でインストールが完了する。
基本的には設定ファイルに必要な設定項目を明記するだけなんだけれど、これだけだとあまり恩恵が受けられない。
設定項目は自動だけど、CDROMからブートして、設定ファイル読ませて、CDROM交換してッ手作業を自分でやる羽目になるので、あまり自動化という感じがしない。
 
そこで登場するのがネットワークインストールである。
コレはネットワーク経由で、ブート→設定ファイル読み込み→CDイメージ転送まですべてやってくれるステキなシステム。コレを実装することで最初に書いた「エンター一発ですべて完了」がはじめて実現できるわけです。
 

Kickstart及びネットワークインストールに必要なサービス

で、具体的に何が必要なのかというオハナシ。
結論から言うと、
DHCP、PXE、TFTP、NFS の4つ。
ちなみにNFSはHTTPやFTPで代用することも可能。要はデータ転送が出来ればOK。
で、順番に解説していくと、

DHCPはご存じの通りIPアドレスを自動で振り分けるサービス。
でもそれだけじゃなく、こいつにPXEとTFTPという2つのサービスを組み合わせればネットワーク経由でPCをブートできる。
具体的には、BIOSでブートデバイスをNetworkにした場合を考える。
この場合PCは、起動したらまずDHCPIPアドレスの問い合わせを行う。
この時点ではOSは何もロードされておらず、PCは何かしらのブート可能なソフトを待っている状態。ここにDHCPIPアドレスを割り振り、そのIPアドレス宛にブート用のイメージを送る。PCはそのブートイメージを元にOS(この場合はインストーラ)を起動するわけである。
インストーラが起動したら、今度はキックスタートの設定ファイルが転送される。
この設定ファイルの通りにインストーラは設定が適用され、インストールが始まる。
で、この課程でPCとサーバーとのデータのやりとりを担当するのがTFTP。
全体を通してファイルの送受信や処理の管理をするのがPXEである。

・・・上司が来たので続きはまた後でw