アイスコーヒーが苦手という人に

最近、時々誰かに頼まれては研究室でコーヒーを淹れます。
淹れながらそのたびに評価(たいていはあいまいに褒められる感じですが)をもらっています。

そんな相手の一人、研究室の秘書さんはアイスコーヒーが苦手だと仰っていました。
「普通のコーヒーは好きなんだけど、アイスコーヒーはなんか苦すぎて駄目なんだよね」
とのこと。


そんな、「いろいろ試したけどアイスはみんなだめだった」という話を伺って逆にアイスコーヒーを飲ませたくなりました。
別に嫌がらせとかじゃなくて、どの程度だめなのかなあという好奇心ですかね。
あと「じゃあ焙煎浅めならいけるんじゃないか」という気がしたのでその確認をば。
若干実験台みたいで申し訳なくもありましたが、がんばっておいしいの淹れますから、と。


使用した豆は先週日曜に焙煎したブラジル・ハニーショコラ(ワイルド珈琲にて購入)。焙煎前200gを2ハゼ開始直後で焙煎終了したもの。一般的にいえばアイスコーヒー用としては焙煎がやや浅いぐらいですが、苦味が駄目という話を踏まえてこのぐらいにしてみました。
抽出は、ハリオV60にてペーパードリップ、サーバーに入れた氷で冷やしてアイスに。
氷の量がちょっと少なくて、アイスというにはややぬるい仕上がりに・・・。
しかし目の前でお待ちいただいていたため、「すいませんちょっとぬるめですが・・・」とこっそりびくびくしながら出しました。


飲んでいただいた後の感想は「このぐらいの濃さなら飲める」とのこと。
だが自分で飲むとやっぱりぬるくて、あとちょっと苦味が弱い(これは意図通りではありますが)。
正直自分が出されたら「うー、ひどく悪いわけではないけど決してよくもないぞ」と思ってしまいそうでした。
でもそう思っても、さすがに面と向かってそうは言えないよなーなどと脳内で妄想。
そんなわけで、社交辞令とお世辞の補正がだいぶあったのかもしれませんが、まあ、かろうじて飲めないレベルではなかった様子。


また、その後も何度か「淹れて」と頼まれるようになったので、とりあえず及第点ではあったのかな、などと思うことにしました。


コーヒーに関する個人的な野心として、ダメなコーヒーor好みに合わないコーヒーのせいでコーヒーに苦手意識を持っている人たちに対して、「これは好き」と言わしめることができる一杯を提供したい、と思い日々探究しています。
そういう意味で今回のことはその第一歩であり、ちょっと気分の良い経験でした。