パケット交換方式
二者間のデータ通信を行う方式の一つ。
データをいくつかのパケット(小包の意。データの分割単位)に分割し、それぞれのパケットにヘッダ(宛先などの情報が書かれた荷札みたいなもの)をつけて送信する。
ネットワーク上ではこのパケットが交換機に蓄積され、状況に応じて順次送出される。 規定はITU-T勧告X.25
パケット交換方式の利点
対障害特性
パケットは送信路を固定しないので、さまざまな経路を通って目的地にいくことが可能である。ゆえに仮にどこかしらの回線に障害が発生しても、別の迂回路を用いる事でデータは送信される。さらに、目的地への経路が全て途絶えても、パケット自体がネットワーク上に残るため(タイムアウトが生じない限り)送られたデータは消失しない
利用率の改善
一つの回線に複数のノードから発せられたパケットを順番に載せることが可能なため、回線の利用効率が向上する。仮に一つのデータをまとめて送るとすると、あるノードが通信を終了するまでその経路が使えなくなってしまう。パケット交換方式ではそういった事態が生じないため、複数ノードが同時に通信しても速度の問題が生じにくい。
異種間通信
パケットのヘッダに冗長性をもたせ、さまざまなプロトコル、さまざまな環境に対応できるようにすれば、異なる環境の間でも通信が可能になる。
ex)windowsとMac IT家電とPC など (強引かついい加減なたとえだが)
コネクション型通信
ノード間で接続を確立する方式の一つ。データ送信を行う前にあらかじめ伝送路を決定する方式。
コネクションを確立する事の長所と短所
コネクション型通信は伝送路を相手と通信しながら決定するため、相手が確実に通信可能なことがわかる。また、伝送路が決まるという事はその伝送路が利用可能ということであり、確実にデータを届けることができる。また、もし仮に通信中に伝送路で障害が生じてもそれを確認できる。
確実にデータを送ることができる反面、コネクション確立(伝送路の決定)のために予備的な通信を行う必要があり、必然的に通信量は増加する。
コネクション型通信の具体例
具体的には、電話などがこの例に当てはまる。電話で会話するには、相手が電話に出る(=通信路が確立する)必要がある。声はほぼ確実に届くし、万一届かなくてもすぐわかる(何かの拍子で電話が切れたらすぐわかる)が、ダイヤル→呼び出し→応答 というように余計なプロセスが必要になる。
ネットワークプロトコルとしては、TCPがこの例に当てはまる。
コネクション通信とは対照的に、データ送信前に伝送路を決定しない方法。
コネクションを確立しない事の長所と短所
コネクションレス通信は通信手順を大幅に省略し、いきなりデータを送信するので余分な処理や通信量を削減できる。処理や通信量が減るため、通信機器にかける負荷も減少させることができる。
ただ、何の核にもなしにデータを送るので確実性が失われる。経路が寸断されていたり、相手がデータを受け取れる状況に無かったりしてもそれを確認するすべが無いため、確認が必要なら、アプリケーションなどでそれを実装する必要がある。
具体例としては手紙などが妥当だろう。相手がいてもいなくても、郵便局が営業中でも休みでも、我々は手紙というデータを送信できる。ただ、そのままだと届いたかどうかや相手が読んだかどうかが確認できないため、書留(届いたかどうかの確認)や電話確認(内容を読んだかどうかの確認)が必要となる。
ネットワークプロトコルとしては、UDPがこれにあてはまる